50ccの原付バイクにとって坂道がとっても苦手な分野なのは、毎日乗っているあなたにはご存知のことですよね。

けれど坂道で30km/hを下回るようになると、何かおかしいのではないかという気がしてきます。

実際、バイクに異常の可能性があるのでしょうか。

さすがに時速30km/hを大きく下回ると、電動アシスト自転車にも抜かれる速度になりかねませんし、そのような速度で国道を走ると危険です。

この記事では、原付バイクが坂を登らない原因は、エンジン・駆動系の不調かライダーの体重なのか検証して、対策方法があるのか解説します。

原付バイクが坂を登らなくなった原因は、排気量の限界・エンジンや駆動系の異常・ライダーの体重が重いのいずれかです。

排気量の限界

50ccバイクのエンジンは非力でトルクが細く、平地は問題なく加速するし速度も出ますが、坂道になると速度が出なくなります。

こればっかりは50ccという排気量の限界なので、バイクが坂道をトロトロの速度で進みながら登っていくしかありません。

エンジンや駆動系の異常

原付バイクのエンジンは空冷式なので、つねに全開出力に近い走り方をしていると熱でオーバーヒート気味になります。

つまり坂道が多い地域を走る50ccバイクはオーバーヒートになりやすく、坂道で失速してしまう現象があるのですがエンジンを休ませるとパワーは回復します。

もうひとつはエンジンや駆動系の物理的な異常で、エンジンが焼き付いたりベルトやチェーンなどに異常が出ると走行自体が難しくなります。

ライダーの体重が重い

非力な50ccバイクにとって、ライダーの体重は走行性能のすべてに影響します。

とくに坂道では、軽量なライダーほど登坂性能にあたえる影響は小さいですが、太ったライダーの場合は著しい速度の低下がみられます。

非力な50ccバイクに体重の重いライダーは負担そのものといえます。

原付バイクの登坂性能を回復させるには、エンジンや駆動系のメンテナンスをしてみましょう。

プラグやエアクリーナーの交換や、駆動系のグリスアップとタイヤの空気圧など点検すると少しは速くなるかもしれません。

あと残された改善ポイントはライダーのダイエットだけです。

もっとも効果があるのは排気量をアップさせる「ボアアップ」ですが、原付免許では乗れなくなります。

原付2種免許を取得して125ccに乗る

排気量の壁を超えるには、原付2種免許を取得して50cc以上のバイクに乗ることです。

50ccと125ccの同系列のバイクで外見や構造はよく似ているけど、125ccはエンジンの馬力が大幅に上がっており坂道でも法定速度で難なく走れます。

原付バイクが坂を登らないのは、排気量の小さい50ccの宿命なので対策のしようがないのが正直なところです。

自宅からの通勤道路が坂道ばかりなら、原付2種免許の取得を検討してみましょう。

125ccは、原付スクーター風のバイクが多いので違和感なく乗れるでしょうし、50ccバイクの宿命である二段階右折からも解放されます。

ぜひご検討ください。

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